MAツール導入の6つの失敗ポイント|選び方や活用事例も解説

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MAツールの導入において、こうした課題を抱えている企業は多くあります。

MAツールは、比較的運用のイメージがつきやすいソリューションです。
しかし、その「なんとなく使えそう」という曖昧な感覚で導入を決めてしまうと、実際の運用で躓いてしまう可能性があります。

本記事では、MAツールの導入・運用でよくある6つの失敗ポイントをはじめ、失敗を未然に防ぐための対策や実際の活用事例まで解説します。これからMAツール導入を検討される方も、既存のツールに課題がある方にも役立つ内容となっておりますので、ぜひご覧ください。

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MAツールを成果に繋げる運用チェックリスト

MAツールの失敗ポイントー導入編

まずは、新しくMAツールを導入する際(導入前~運用初期)にありがちな失敗を3つご紹介します。

ユースケースや導入目的が曖昧

・アプリのマーケティング施策でパーソナライズができるようにしたい
・会員ランクなどユーザー属性に応じた施策をしたい

上記はMAツール導入の目的としてよくある内容ですが、このくらいの粒度では、ツールをきちんと活用するうえで十分とは言い切れません。

導入目的が曖昧になる原因の一つとして、MAツールはイメージがつきやすく「解像度が低くても運用イメージが持ててしまうこと」が挙げられます。

そのため、意思決定者も具体的な成果の出し方が曖昧なまま“なんとなく”必要性を感じてしまい、社内の合意形成が容易になりがちです。結果として、具体的な運用のフェーズに入ると途端に手が止まってしまうケースが多く見られます。

詳細は後述しますが、「MAツールで何をしたいのか」「どんな施策を実施したいのか」という目的は、細かく掘り下げて考える必要があるでしょう。

KPIが十分に定まっていない

MAツールの導入によって、売上やサイト流入、アプリダウンロード、MAUといった指標の向上を目指している企業も多いのではないでしょうか。

ただ、これらをそのままMAツールの成果目標にしてしまうと、ツールの効果を正しく測定できない場合があります。

MAツールの効果測定についての図解。MAツールの主な効果は「ユーザーの行動変容を促進すること」であるため、通知開封率やMAUなど、ユーザー行動の変化を追うことが重要。

その理由は、MAツールでおこなう施策と組織のKPIとでは、成果を捉える「評価観点」が異なるためです。

MAツールの主な効果は「ユーザーに対して特定の行動の実行を促す」ことにあり、ユーザーの一連の行動の中で効果が現れます。一方で、組織のKPIは「売上/会員数」など最終的な結果で設定されることがほとんどでしょう。

そのため、MAツールの成果としては、画像で示したような「ユーザー行動」をKPIに据えるのが正解です。もし「MAツールのおかげでサイト訪問数は増えたが、売上は伸びなかった」という状況なら、見直すべきはツールの良し悪しではなく、サイト流入→購買までの導線にあると考えられるでしょう。

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MAツール効果測定の決定版|正しいKPI設計とデータ環境

施策対象のユーザーが明確になっていない

意外とよくある「落とし穴」的なポイントは、施策の対象ユーザーです。
ツール導入前に「どんなユーザーに対して施策を行うのか」を明確にし、データの整備をおこないましょう。特に注意すべきは、以下の2点です。

1.個人の特定が可能か(IDの有無)
多くのMAツールでは、ユーザーIDを基に個人を特定し、パーソナライズを実現します。そのため、「ログインせずに購入できるECサイト」や「IDが親会社管理のため、データが即時連携されない」という環境では、MAツールの機能が制限されてしまうことがあります。

2.データの統合が可能か
Webサイトとアプリ、ECサイトとファンサイトなど、複数のチャネルを跨いだ施策を打ちたい場合、「各チャネルで取得するIDが統合されているか」の確認が必要です。その他、MAツールに連携されるデータの鮮度・タイミングの柔軟性などの観点もあわせて確認しておきましょう。

MAツールを活用するためには、施策に必要なデータの取得やユーザーIDの管理など、「ツール外の環境整備」も欠かせません。

MAツールの失敗ポイントー運用編

続いて、導入後の運用フェーズにおける失敗ポイントを3つ解説します。
導入前の方はもちろん、すでに導入済みの方も、ツールの乗り換えや別の解決策を検討する材料として参考にしてみてください。

運用リソースが足りない

MAツールを使いこなせない理由としてよく聞くのが「リソース不足」です。
実際、データ分析から施策・検証までを一人で担うなど、多忙を極めるマーケターにとって、MAツールの運用に十分な時間を割けないのはある種「仕方のないこと」かもしれません。

しかし、ここで改めて考えたいのが、「MAツールが自分の業務を楽に(=効率化)してくれているか?」という点です。

MAツールの価値には、緻密な施策を組む「高度化」と、人力の作業工数を減らしてくれる「効率化・自動化」という2つの側面があります。しかし、リソース不足に陥っている現場では、「高度なこと」をしようとして逆に工数を増やしてしまっているケースが少なくありません。

今の自分たちに必要なのは「高度化」なのか「効率化」なのか。その優先順位を明確にし、身の丈に合ったツールや運用方法を選ぶことが大切です。

ツールが自社の環境やスキルレベルに合っていない

前述の通り、MAツールには「高度化」に強みを持つ高機能な製品も多くあります。
一方で、そうした高度な機能を使いこなすには、ユーザー側にも相応のスキルや工数が求められます。

例えば、一部のMAツールには、コーディングに近い複雑な設定ができるものもあります。これを活用すれば高度なパーソナライズが可能ですが、設定だけで数日かかってしまうようでは本末転倒です。

「まずは基本的な施策で試行回数を増やしたい」という段階なら、使いこなせない機能に高い月額料金を払い続けることになります。

逆に、コストを優先しすぎると「やりたいこと」に対してツールの機能が追いつきません。

ターゲットを細かく絞り込めず、データを抽出するのに他部署や外部への依頼が必要…といった「隠れた工数」が発生することも。結果として時間や費用がかさみ、「MAツールを入れたのに、逆に工数が増えてしまった」という事態に陥ります。

他部門との連携がうまくいかない

・自社のデータ基盤と接続して、より精緻なセグメント作成をする
・Webサイトやアプリの改修をおこない、パーソナライズされたレコメンドができるようにする
上記のような高度な施策には、システム連携やサイト・アプリの改修が必要です。

しかし、いざ着手しようとしてもなかなか進まず、他部署との調整に多くのリソースが割かれて施策を回せていない……という話は珍しくありません。

こうした組織間の調整コストを減らすためには、導入初期から「段階的な運用ロードマップ」をざっくりとでも策定しておくことが重要です。

早い段階から他部署への頭出しをしておく、まずは自組織で完結する運用を目指し、その後のフェーズ2として各組織との連携を図る、などのステップをあらかじめ検討しておきましょう。

💡MAツールを導入し、成果につなげるための運用チェックリストを作成いたしましたので、ぜひ参考にしてください!
MAツールを成果に繋げる運用チェックリスト

失敗を防ぐために、事前に検討すべきポイント

上記のような失敗を防ぐためには、導入前の事前準備が肝心です。
以下、事前に検討すべき重要なポイントを解説します。

MAツール導入の目的を考える

先述の失敗ポイントを回避するために、やはり重要になるのが「MAツール導入の目的をなるべく具体的に決めること」です。ここを具体化することで、「自社が選ぶべきMAツール」がより明確に見えてきます。

MAツールの効果

導入の目的は「MAツールが発揮する効果」と照らし合わせながら考えると良いでしょう。
筆者の個人的な分類になりますが、MAツールの価値は主に「効率化、自動化、高度化」の3つに分けられます。

効率化

ツール導入の大きな目的が「効率化」である場合は、「これまでの施策運用が、より早く・効率的にできるようになるか?」という観点でMAツールを評価しましょう。機能の豊富さよりも、運用サイクルを速め、施策回数を増やすための「手離れの良さ」が重要です。

効率化の具体的な検討ポイントの例は下記になります。

  • キャンペーン作成のステップが少なく、専門知識なし(ノーコード)でサクサク操作できるか
  • 施策の事前分析やデータの確認、効果検証がある程度1つのプラットフォームで完結できるか
  • 施策に必要なユーザーの行動データは、SDK等でWebやアプリから直接取得できるか

また、「どのMAツールにすべきか?」だけでなく「課題の解決策としてMAツールが最適か?」という観点も重要です。

例えばここで、「実際に効率化したいのは“施策を企画するためのデータ分析”だった」ことが判明した場合、導入すべきはMAツールではなく分析を効率化するツールです。

MAツールだけにこだわりすぎず、自社の状況を洗い出して多角的に検討を重ねましょう。

自動化

私としては、MAツールを検討する際、あえて「効率化」と「自動化」は明確に分けて捉えることをおすすめします。

一般的には「効率化=自動化」と混同されがちですが、効率化はあくまで「人の作業を楽にすること」。

一方、MAツールにおける「自動化」の本質は、人の手では不可能なタイミングを捉える点にあります。具体的には、「リアルタイム性」と「定常化」で考えると整理しやすくなります。

①条件に応じて決められたタスクを瞬時に実行する「リアルタイム性」

リアルタイム性では、主にユーザーの行動に合わせた瞬時のパーソナライズや施策によって「施策の質」に貢献します。

②一度設定した内容に基づいて継続的に作動する「定常化」

「定常化」は、一度おこなって効果が出た施策を、MAツールを使って自動で継続的に回すことです。

高度化

ユーザーの属性や行動に応じて、柔軟なターゲティングやシナリオ設計ができることもMAツールの大きな魅力です。一方で、「自社がMAツールでやりたいことは高度な施策なのか」という点は見極める必要があるでしょう。

色々なMAツールの比較をしていると、つい機能の豊富さや性能に注目してしまいがちです。

しかし、特に初めてMAツールを導入する企業では、いきなり難しい施策をやろうとすると活用が続かないこともあります。その場合、まずは「基本的な機能を使い倒し、施策の試行回数を増やすこと」を優先しましょう。

また、昨今のMAツールの多くはSaaS型が多く、ツールの乗り換えもしやすくなっています。まずはスモールスタートで始め、基本を十分使いこなした後に、より高性能なツールへ乗り換えるのも一つの手ではないでしょうか。

具体的なユースケースを決める

初期施策を決めておく

導入にあたり、MAツールの具体的なユースケースを決めるのは非常に重要です。
導入初期におこなう施策を何本か決めておくことで、導入後の活用がスムーズになります。施策案はなるべく具体的なレベルで検討しましょう。

定常化したい施策を決める

初期施策としておすすめなのは、「すでに実施して効果が確認できている施策」を定常化することです。 

効果が見えている施策を定常化することで、導入後のROI(投資利益率)が試算しやすくなります。一定期間施策を回してみることで、時期や状況ごとの効果の変化などを確認することができ、施策のブラッシュアップにも繋がるでしょう。

まだ試していない施策を試してみる

まだ試したことのない施策から選ぶことも一つの選択肢です。

多くの業種やサービス形態において、それらに共通して成果が出る“鉄板施策”が存在します。例としてECなら「カゴ落ちメール」、メディアなら「新着記事通知」、SaaSなら「ウェルカムメール」などですね。
その中で未着手のものがあれば、一通り試すだけでも十分効果があります。

また、鉄板施策の結果から、業界の中での自社サービスの特徴やユーザーの傾向を掴むこともできるでしょう。

「自社の業界での鉄板施策が知りたい」という場合は、MAツールを取り扱う代理店へ相談してみるのもおすすめです。MAツール「MoEngage」を取り扱う弊社DearOneでも、これまでの豊富な導入支援実績をもとに、各企業様に寄り添った課題解決のサポートをさせていただきます。

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施策の目標をユーザーの行動レベルで決める

施策の検討とあわせて、「増やしたいユーザー行動」も明確にしておきましょう。

「通知を開いたか」「サイトの重要ページを閲覧したか」など、サービス動線上の重要なポイントを目標に据え、施策によってそれらが増えたか、という観点で分析をおこないます。

ユーザー行動を分析の軸に置くことで、施策が正しく機能しているかを判断しやすくなり、導入後の効果検証がスムーズになります。

MAツール選びのポイント

ここからは、自社に適したMAツールの選び方について触れていきます。

機能と価格のバランスを考える

世の中には様々なMAツールがありますが、実は基本的な機能はほとんど共通化してきており、機能と価格のバランスは、大きく以下の3つのレベルに分類できます。

MAツールの機能性を3段階に分けて整理。ノーコードタイプは専門スキルが不要で操作が簡単な分、木野の幅は狭い。一方で機能性が高くなるほど、SQLなど専門スキルが必要となる。

また、機能の幅が広がるほど、費用も高くなるのが一般的です。
自社の目的を振り返りながら、機能と価格のバランスを考えていきましょう。

ベンダーや代理店のサポートも重要

MAツール導入に関して、検討段階からサポートが必要な場合は代理店等を活用することもできます。

パートナー選びにおいては、業界ごとの施策や事例の知見が提供でき、ツール導入の目的やユースケースを決める所からサポートしてくれる所がおすすめです。
運用が始まってからの操作サポートはもちろん大切ですが、「契約前〜導入初期の手厚さ」も意識して選定しましょう。

MAツール「MoEngage」を取り扱っている弊社DearOneも、各企業様のビジネスに寄り添ったサポートをさせていただきます。MAツールの導入を検討している方は、どうぞお気軽にご相談ください!

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💡関連記事:プロ厳選!MAツールおすすめ15選と目的別の選び方

MAツール活用事例

最後に、MAツールの導入・活用例としてDearOneの事例を紹介します。

DearOne社では、インド発でアジアを中心に活用されているMAツール「MoEngage」の取り扱いをおこなっております。

MoEngage」は、先述のMAツールの機能性レベルでいうと「①ノーコード」に該当します。「ノーコードで施策設計から分析までを完結できる、使いやすくまとまったMAツール」というイメージです。

実際に「MoEngage」を導入いただいている企業様には、「使いやすさ・分析機能」について特に評価いただいております。海外ツールではありますが、すでにUIの日本語対応も完了し、弊社を窓口とした日本語のサポートも提供しております。

ツールや事例について、少しでもご興味を持っていただけましたらお気軽に弊社までお問い合わせください。

まとめ

MAツール導入の失敗を防ぐには、検討段階からユースケースや目的を明確にすることが大切です。すでにMAツールを使っている場合も、そのツールが自社の利用目的に最適なものか見直してみましょう。

そしてDearOneでは、各企業様に合わせたツール選びのご提案や事例のご共有など、様々な形で皆様の課題解決に貢献できればと思っております。「どうすればMAツールの導入がうまくいくのか」という観点からも、各企業様の課題にあわせた検討のサポートをさせていただきます。

もちろん、アジアを中心とした幅広い国で活用されているMAツール「MoEngage」のご紹介も可能ですので、ご興味がある方はぜひ、お気軽にお問い合わせください!

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